階段式巣門を設置〜オオスズメバチ対策〜

私が日本みつばちの飼育に関して、大いに参考とさせて頂いています、故久志冨士男氏が生前に開発した「階段式巣門」がこちらです。オオスズメバチ対策として昨年も活用させて頂きました。

私の飼育しているエリアではオオスズメバチは、例年ならば9月中旬〜10月上旬頃に襲撃を開始します。昨年は、9月22日に単独で襲来があり、9月30日に小規模での襲来、そして10月12日に大規模襲来が発生しました。

単独襲来を確認した後、こちらの装置を設置。
この装置の最大の魅力は、「むやみやたらにオオスズメバチを殺さない」ということに尽きます。オオスズメバチは確かに恐ろしい蜂です。ですが、それはあくまでも刺される状況が用意されてのこと。人を襲う時期になると、ニュースなどのマスメディアが恐怖を煽るような演出で、このオオスズメバチや他のスズメバチを悪者にします。

自然界におけるオオスズメバチの役割

逆に、この生き物が自然界からいなくなったらどうなるのか?
確かなことは、日本みつばちもこの日本からいなくなります。日本全国に害虫が溢れ、自然界の生態系バランスが総崩れします。我々人間の生活も混沌となるのです。この装置は、オオスズメバチを守りつつ、日本みつばちも守るという観点から開発された、久志冨士男氏の愛情がたっぷり注ぎ込まれた装置なのです。

オオスズメバチに諦めさせること

これがすべてです。
オオスズメバチの大襲撃を前には、我々人間は何も手立てがありません。殺虫剤を吹きかけようとも、日本みつばちも死滅します。網で捕まえて殺そうにも、数が多く、とても効率良くありません。オオスズメバチは日本みつばちと双璧をなすほどの賢い生き物です。
その賢さを利用するのです。この階段式の形状ですと、100%巣内への侵入は不可能です。オオスズメバチたちも確かに粘ります。昨年も大襲撃の時は、この装置に約1週間ほど占拠していました。ですが、諦めて巣を去っていきました。

感電死することのないほどの電流を流すと、さらに諦め率が上がります。これはまた後日に報告させて頂きます。

階段式巣門設置後は、ご覧の通りです。
最初は、上段部の隙間を利用して出入りを行いますが、数日経つと全ての出入り口を利用して活用するようになります。最終的にはお気に入りなのか、時間に余裕がある時などは追いかけっこもしますよ。
本当に可愛い生き物です。

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