残念ながら、盗蜜を事前に防ぐことはできません。盗蜜は起きてから対応するものだと考えてください。その年の流蜜状況(蜜源植物の開花)など、自然の気象条件にも大きく左右されます。実際に私の飼育エリアでは、2020年に飼育巣箱3個ありましたが、一切盗蜜は発生しませんでしたが、2021年には飼育巣箱6個になり、6月と12月中旬に盗蜜が発生しました。
事前に盗蜜を回避する方法があるとすれば、半径2キロ圏内で、自身のみが日本みつばちを飼育している事を前提とした場合のみ、下記の対策が有効と考えています。
これは難しい判断となります。飼育エリアの蜜源植物がどの程度あるのかを把握するのは難しいです。但し、あきらかに巣箱を出入りするみつばちの気がたっているのを観察すれば判別は可能です。
飛ぶ音が高音となり、時には巣箱に近づくだけで頭部をつついたりと、威嚇行動を起こす場合もあります。これは日本みつばちを飼育した方にはわかるはずですが、日本みつばちは感情をもつ生き物です。本来、集蜜できる時期にできないことによるストレスを感じているのでしょう。
日本みつばちにとって、給餌(砂糖水)は、自然界の蜜に比べれば明らかに美味くないようです。自然界の流蜜が多い場合は、給餌などには一切興味をもちません。給餌が減らない場合は、流蜜も豊富であり、盗蜜の可能性もだいぶ低くなると思います。万が一、蜜不足の場合は、与えた給餌(500ml)を、1〜2時間の間でカラにしてしまいますので。
これは飼育エリア外からの発生と考えていいでしょう。特に西洋みつばちの場合などは、すぐに巣門を完全に閉めましょう。戻り蜂にために、日が落ちてから巣門を一度開き、そして早朝までに一度巣門を完全に閉めます。
西洋みつばちの襲撃は、全滅も覚悟して対応するしかありません。西洋みつばちの集蜜行動は、すさまじく日本みつばちの約2倍と言われています。盗蜜最中に、女王蜂が殺されるという最悪の結末となります。次の日も盗蜜が発生した場合は、巣箱を2km以上離れた場所に移動します。その場所で約2週間以上の期間を置いて、新たな設置場所に移動するしか方法がないと考えてください。